2007年02月02日

渋さ知らズ / 渋全

渋全






渋さ知らズ / 渋全


なぜかavexからリリースされたことでファン内では議論を呼んでいる渋さ知らズのベスト版。
ところがベストといいつつも新曲やリマスタリングを多く含んでおり、またベストを謡う割に定番ソングは「火男」や「Pチャン」「すてきち」くらいしかなくLIVEの〆でお決まりの「本多工務店のテーマ」は入っていない。ということでベストというよりは企画盤に近いという解釈をしている。確かに付録の年表は「渋さ本」では意図的に排斥された、渋さの編年体での歴史が網羅されており初心者にはありがたい。

さて収録曲は、変拍子のリフレインが不思議な祝祭感をもたらすM@、サッカー日本代表の応援ソングになったら面白そうなMA、あまりのどうしようもなさがたまらないMB、やっと正体を現した感のあるMCと、まず前半は純粋に新譜として楽しめる内容。
そして圧巻はあまりの叙情性に日本人としてのDNA的な涙腺を鷲づかみにするMD。坂田明「赤とんぼ」にも通ずる永遠の夕焼け、過去を踏みしめたからこそあるノスタルジー、土の色をした希望。1930年代における黒人のブルースと同じように、いまジャズが魂の発露となる瞬間である。
後半はMEFと十八番で一気に絶好調、こんな曲があったとはのMG(しかもテレビCMソング!)、最近ライブではやらなくなって久々に聴けて嬉しいMH、と続き、最後は、個人的に一番嬉しかった、というかほとんどこれ目的で買ったような石川啄木作詞MIで幕を閉じる。

ここ数年、阿呆のように音盤やライブで渋さの音を聴き続けたおかげでこのソロは誰が吹いているのか大体わかるようにはなってきた(つかみんな個性あるし)。ソロだけ聞けばフリージャズの極北のようなバンドである。にもかかわらず、渋さ知らズは、メンバーでも「ジャズより演歌のほうが近い」と言っているように確かにジャズではないかもしれない。しかしジャズというフォーマットがなんであるかなどと問う議論を木っ端微塵に粉砕してくれる歌心は、紛れも無くジャズだと俺は思うのだ。



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入門編にはやはりこのベスト盤を?
いや、やはり真骨頂はライブです。必見。





分厚い割には読みやすいのが驚きの「渋さドキュメンタリー」集
渋さ知らズをもう一歩踏み込んでみたければぜひ。






渋さ知らズの源流か? 日本フリージャズの決定的記録。
この源泉から歴史が脈々と紡がれている。





不破大輔のベースっぷりに男汁を感じたなら。
永遠に聳え立つジャイアントの一人。

posted by kotaro at 16:35| Comment(32) | TrackBack(5) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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